「先輩、甘えるってなんですか?」
文化祭終了の合図と、後夜祭開始の合図が鳴った。




「私達も行こう!!」




「うん。」




下駄箱で靴を変えようとしたその時、突然電話が鳴った。





誰だろう?





「はい、もしもし?」




「沙代。今日、文化祭らしいけどちょっと話があるから早めに帰ってきてくれる?」





突然のお母さんからの電話。




「うん。わかった。」




電話を切ると私は実乃里元へ行った。




「誰だったの?」




「お母さん。ちょっと早めに帰ってきてって。」




「そっか。」




その時はまだ分からなかった。




このあと起きる出来事に。







後夜祭が終わるのが6時で、片付けもあるから多分7時近くなるよね?




「沙代?片付けなら大丈夫だから、今日は帰ったら?お母さんから電話なんて珍しいでしょ?」





実乃里が気を使って言ってくれた。




「本当にいいの?」




「うん。ほら言っといで。」





「ありがと。」




私は実乃里に片付けを頼んで家に向かった。





家の前に着くとリビングに明かりが付いていた。




「ただいまー。」




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