幕末の恋と花のかおり【After story】




「花織、そろそろ下降りて面つけなきゃじゃない?」


私の付き添いをしてくれる同級生のちなつに言われて、自分の試合がもうすぐ始まることに気づく。

千夏も、小さい頃から剣道をしていたけど、残念ながらこの試合の選手には選ばれなかった。

「そうだった!ありがと」

いこう、と千夏が言って、私が頷く。
竹刀と面を持って私が立ち上がると、見に来てくださったOB、OG、そして部員のみんなが
「頑張って」
と声をかけてくれた。


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