天国からの贈り物 下期
10月 体育祭
9月のイベントで遠ちゃんと再会して、もう10月となった。
遠ちゃんは私のクラスの担任になり、遠ちゃんを舐めてかかった生徒は遠ちゃんに返り討ちにされた。誰にも対しても平等な遠ちゃんは先生や生徒に好意を与え、気づけば遠ちゃんは人気者になっていた。
そんな遠ちゃんを見てると、秀ちゃんが生きていたら…と考えてしまう。
私が秀ちゃんを好きにならなければ…秀ちゃんは今もこの場所に立っていたかもしれない。
今日は体育祭
「……。」
翼『絶対勝つぞ〜(≧∀≦)』
クラス『おおぉ〜』
遠『お!盛り上がってるな(^-^)!』
翼『遠藤、ちゃんと覚えてろよ!優勝したら焼肉奢りだからな。忘れるなよ!?』
遠『おう!男に二言はねぇよ。優勝したらお前らにうまい肉を食べさせてやる(^-^)』
遠ちゃんは体育祭を盛り上げるために、私たちの赤団が優勝したら焼肉を奢ると約束をクラスのみんなにした。
「……。」
遠『鈴??』
「……。」
翼『お〜い!』
「おわぁ!!よ、翼!びっくりさせないでよ!」
翼『さっきから呼んでたから!遠藤と一緒に!なぁ、遠藤!』
「あ、ごめん。き、昨日遅くまで録画してたサバゲー観てて…寝不足なんだ」
私は2人に嘘をついた。本当は…遠ちゃんが来てから秀ちゃんと天先輩の夢ばかり見る。夢の中の2人は仲良く話してて、私を笑顔で手を差し伸べてくれる。…けど、私が入ると2人は血まみれになって私の前で倒れていく…。
翼『おい!!鈴!!』
「っ!翼…。」
翼『本当に大丈夫か?今日の体育祭休むか?』
遠『体調悪いなら無理しない方がいい。』
「あはは(^-^)大丈夫だよ!心だけは元気だからさ(*^o^*)焼肉食べたいし!」
夢音高校の体育祭の種目
・100m走(各学年)・台風の目(1年)
・借り物競争(2年)・パン食い競争(3年)
・棒引き(団対決)・騎馬戦(団対決男子のみ)・綱引き(団代表選手)・障害物走(女子のみ各団10名)・各団リレー(各学年男女1名ずつ)
赤団(1)・青団(2)・緑団(3)・黄団(4)・白団(5)・茶団(6)の団と競う。
アナ『1年生徒は入場門に集まって下さい。』
アナウンスの放送によって体育祭が始まった。100m走は1年は私と翼はダントツトップをとり、最初の赤団は3位になった。2年の赤団には天先輩と奏多先輩がいて、3学年までの赤団は2位まで登り詰めた。
陵先輩は茶団、陽菜先輩は黄団。
今のトップは茶団で最下位は白団。台風の目では白団がトップを飾った。各学年の種目が終わり、お昼ご飯に入った。
翼『あ〜中々厳しいな…。』
奏多『翼が最後に旗を落とさなければ、変わってたかも知れませんけどね…。』
翼『か、奏多さ〜ん(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)』
奏多『冗談ですよψ(`∇´)ψ』
翼『冗談…キツイっすよ!奏多さん!』
3人はいつも変わらない会話を交わしていた。
私は3人が話してるとこを眺めていたら、教室に遠ちゃんがやってきた。
遠『よっ!ちゃんと飯食ってるか?』
翼『遠藤!どうした?』
遠『鈴に会いにきたんだよ(^-^)』
「zzz」
奏多『鈴さんなら寝てますよ!』
私はいつの間にか寝ていた。遠ちゃんは私の横に座り、床に頭が落ちそうなところを肩で支えた。
翼『最近よく眠れないらしいからな』
天『そうなのか?』
翼『今日も寝不足って言ってたぜ』
遠『何に悩んでんだろうな…。』
プルルル〜
遠ちゃんに電話がかかってきて、遠ちゃんは職員室に戻っていき、翼と奏多先輩も次の種目に向けてグランドに行ってしまい、私と天先輩2人きりになった。私は気付かずにねている。
天『……。』
「zzz」
天先輩の手が私の頭を撫でている。私はその頃、いつもの夢を見ていた。
「…しゅうちゃん…て…天先輩…。」
天『っ!?』
天先輩は手を素早く私の頭から離した。でも、すぐ寝言だと知った天先輩はホッとした顔をした。
「い、行かないで!!」
天『!!』
「天先輩、秀ちゃん!!いやぁぁぁ!!」
天『おい!!どうしたんだ?!』
「あ…天先輩…?」
悪夢から冷ましてくれたのは、現実にいる天先輩だった。
「天先輩!!」
ぎゅっ!!
天『お、おい、どうした…』
「よ、よかった…少し怖い夢を見てただけ…」
私は暫くの間、天先輩の腕の中で気持ちを落ち着かせた。天先輩は何も言わずに私が落ち着くまで背中をさすってくれた。
体育祭の後半が始まり、赤団は追い上げをかけ、茶団と同点まで持っていくことができた。
翼『よしっ!このリレーで勝負が決まる。』
「そうだね!これで買ったら焼肉待ってるね!」
奏多『全力を尽くしましょう!』
翼『赤だ〜ん、ファイ!』
赤団リレー選手『特上カルビ〜!!』
リレーは一年生から始まって三年で終わる。赤団は翼がトップバッター、次に私が走り、天先輩と順に走る。
審判『位置について、よーい』
ぱぁん!!
翼は勢いよく走りだした。翼はどんどん他のチームの差を離して、私へバトンをまわした。私もさらに差を離して天先輩へまわした。
見事に赤団は優勝を勝ち取り、体育祭は終わりを迎えた。遠ちゃんは真っ青になり、みんなに引きずられ焼肉屋に連行された。
遠『折角の貯めた金なのに…。しかも…ここ高級焼肉店じゃねぇか!!』
翼『遠藤〜言ったじゃねぇか。うめぇ焼肉食べさせてやるって!』
遠『うっ!』
翼『うまい肉って言ったら、ここの店しかないっしょ!』
翼と遠ちゃんは凄く仲良しになり、今も争っているが、表情はとても明るかった。天先輩と奏多先輩もいつものように会話をしている。
遠『鈴、お前彼氏は出来たか?』
「ぶっ!ゲホゲホッ!!遠ちゃん、い、いきなり変な質問しないでよ!!」
遠『ぷっ!あはは(≧∀≦)図星かぁ?』
「ち、違うから!彼氏なんていない!」
翼『まぁ、好きな奴はいるんじゃね♪(´ε` )?』
遠『え?マジ?誰々!?』
「うるさいな!恋愛対象はいないよ!」
遠『そうかそうか!俺か!』
翼・鈴『「自意識過剰。」』
私の好きな人なんて言えるわけないよ。また、秀ちゃんみたいに天先輩を失いたくない。
体育祭の打ち上げは盛り上がり、終わりを迎えた。
遠『お疲れ!みんな気をつけて帰れよ!』
遠ちゃんの声かけでみんなが解散し始める。私も翼と天先輩と一緒に寮に戻るため歩きだしたとき、遠ちゃんが私を呼び止めた。
「遠ちゃん、どうしたの?」
遠『俺は昔も今もお前への気持ちは同じだぞ!』
「遠ちゃん…昔も言ったけど、遠ちゃんのことは恋愛対象としては見れないの。付き合うことはできない。」
遠『ったく!鈴らしいやwww』
遠ちゃんはニカッと笑って帰って行った。私は天先輩が好きだから…天先輩を失わないために自分の思いをしまっておかないといけないんだ。
遠『……ちっ…いい加減に俺のもんになれよ』
この時の私は気づかなかった。この後に起こる出来事を…。
遠ちゃんは私のクラスの担任になり、遠ちゃんを舐めてかかった生徒は遠ちゃんに返り討ちにされた。誰にも対しても平等な遠ちゃんは先生や生徒に好意を与え、気づけば遠ちゃんは人気者になっていた。
そんな遠ちゃんを見てると、秀ちゃんが生きていたら…と考えてしまう。
私が秀ちゃんを好きにならなければ…秀ちゃんは今もこの場所に立っていたかもしれない。
今日は体育祭
「……。」
翼『絶対勝つぞ〜(≧∀≦)』
クラス『おおぉ〜』
遠『お!盛り上がってるな(^-^)!』
翼『遠藤、ちゃんと覚えてろよ!優勝したら焼肉奢りだからな。忘れるなよ!?』
遠『おう!男に二言はねぇよ。優勝したらお前らにうまい肉を食べさせてやる(^-^)』
遠ちゃんは体育祭を盛り上げるために、私たちの赤団が優勝したら焼肉を奢ると約束をクラスのみんなにした。
「……。」
遠『鈴??』
「……。」
翼『お〜い!』
「おわぁ!!よ、翼!びっくりさせないでよ!」
翼『さっきから呼んでたから!遠藤と一緒に!なぁ、遠藤!』
「あ、ごめん。き、昨日遅くまで録画してたサバゲー観てて…寝不足なんだ」
私は2人に嘘をついた。本当は…遠ちゃんが来てから秀ちゃんと天先輩の夢ばかり見る。夢の中の2人は仲良く話してて、私を笑顔で手を差し伸べてくれる。…けど、私が入ると2人は血まみれになって私の前で倒れていく…。
翼『おい!!鈴!!』
「っ!翼…。」
翼『本当に大丈夫か?今日の体育祭休むか?』
遠『体調悪いなら無理しない方がいい。』
「あはは(^-^)大丈夫だよ!心だけは元気だからさ(*^o^*)焼肉食べたいし!」
夢音高校の体育祭の種目
・100m走(各学年)・台風の目(1年)
・借り物競争(2年)・パン食い競争(3年)
・棒引き(団対決)・騎馬戦(団対決男子のみ)・綱引き(団代表選手)・障害物走(女子のみ各団10名)・各団リレー(各学年男女1名ずつ)
赤団(1)・青団(2)・緑団(3)・黄団(4)・白団(5)・茶団(6)の団と競う。
アナ『1年生徒は入場門に集まって下さい。』
アナウンスの放送によって体育祭が始まった。100m走は1年は私と翼はダントツトップをとり、最初の赤団は3位になった。2年の赤団には天先輩と奏多先輩がいて、3学年までの赤団は2位まで登り詰めた。
陵先輩は茶団、陽菜先輩は黄団。
今のトップは茶団で最下位は白団。台風の目では白団がトップを飾った。各学年の種目が終わり、お昼ご飯に入った。
翼『あ〜中々厳しいな…。』
奏多『翼が最後に旗を落とさなければ、変わってたかも知れませんけどね…。』
翼『か、奏多さ〜ん(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)』
奏多『冗談ですよψ(`∇´)ψ』
翼『冗談…キツイっすよ!奏多さん!』
3人はいつも変わらない会話を交わしていた。
私は3人が話してるとこを眺めていたら、教室に遠ちゃんがやってきた。
遠『よっ!ちゃんと飯食ってるか?』
翼『遠藤!どうした?』
遠『鈴に会いにきたんだよ(^-^)』
「zzz」
奏多『鈴さんなら寝てますよ!』
私はいつの間にか寝ていた。遠ちゃんは私の横に座り、床に頭が落ちそうなところを肩で支えた。
翼『最近よく眠れないらしいからな』
天『そうなのか?』
翼『今日も寝不足って言ってたぜ』
遠『何に悩んでんだろうな…。』
プルルル〜
遠ちゃんに電話がかかってきて、遠ちゃんは職員室に戻っていき、翼と奏多先輩も次の種目に向けてグランドに行ってしまい、私と天先輩2人きりになった。私は気付かずにねている。
天『……。』
「zzz」
天先輩の手が私の頭を撫でている。私はその頃、いつもの夢を見ていた。
「…しゅうちゃん…て…天先輩…。」
天『っ!?』
天先輩は手を素早く私の頭から離した。でも、すぐ寝言だと知った天先輩はホッとした顔をした。
「い、行かないで!!」
天『!!』
「天先輩、秀ちゃん!!いやぁぁぁ!!」
天『おい!!どうしたんだ?!』
「あ…天先輩…?」
悪夢から冷ましてくれたのは、現実にいる天先輩だった。
「天先輩!!」
ぎゅっ!!
天『お、おい、どうした…』
「よ、よかった…少し怖い夢を見てただけ…」
私は暫くの間、天先輩の腕の中で気持ちを落ち着かせた。天先輩は何も言わずに私が落ち着くまで背中をさすってくれた。
体育祭の後半が始まり、赤団は追い上げをかけ、茶団と同点まで持っていくことができた。
翼『よしっ!このリレーで勝負が決まる。』
「そうだね!これで買ったら焼肉待ってるね!」
奏多『全力を尽くしましょう!』
翼『赤だ〜ん、ファイ!』
赤団リレー選手『特上カルビ〜!!』
リレーは一年生から始まって三年で終わる。赤団は翼がトップバッター、次に私が走り、天先輩と順に走る。
審判『位置について、よーい』
ぱぁん!!
翼は勢いよく走りだした。翼はどんどん他のチームの差を離して、私へバトンをまわした。私もさらに差を離して天先輩へまわした。
見事に赤団は優勝を勝ち取り、体育祭は終わりを迎えた。遠ちゃんは真っ青になり、みんなに引きずられ焼肉屋に連行された。
遠『折角の貯めた金なのに…。しかも…ここ高級焼肉店じゃねぇか!!』
翼『遠藤〜言ったじゃねぇか。うめぇ焼肉食べさせてやるって!』
遠『うっ!』
翼『うまい肉って言ったら、ここの店しかないっしょ!』
翼と遠ちゃんは凄く仲良しになり、今も争っているが、表情はとても明るかった。天先輩と奏多先輩もいつものように会話をしている。
遠『鈴、お前彼氏は出来たか?』
「ぶっ!ゲホゲホッ!!遠ちゃん、い、いきなり変な質問しないでよ!!」
遠『ぷっ!あはは(≧∀≦)図星かぁ?』
「ち、違うから!彼氏なんていない!」
翼『まぁ、好きな奴はいるんじゃね♪(´ε` )?』
遠『え?マジ?誰々!?』
「うるさいな!恋愛対象はいないよ!」
遠『そうかそうか!俺か!』
翼・鈴『「自意識過剰。」』
私の好きな人なんて言えるわけないよ。また、秀ちゃんみたいに天先輩を失いたくない。
体育祭の打ち上げは盛り上がり、終わりを迎えた。
遠『お疲れ!みんな気をつけて帰れよ!』
遠ちゃんの声かけでみんなが解散し始める。私も翼と天先輩と一緒に寮に戻るため歩きだしたとき、遠ちゃんが私を呼び止めた。
「遠ちゃん、どうしたの?」
遠『俺は昔も今もお前への気持ちは同じだぞ!』
「遠ちゃん…昔も言ったけど、遠ちゃんのことは恋愛対象としては見れないの。付き合うことはできない。」
遠『ったく!鈴らしいやwww』
遠ちゃんはニカッと笑って帰って行った。私は天先輩が好きだから…天先輩を失わないために自分の思いをしまっておかないといけないんだ。
遠『……ちっ…いい加減に俺のもんになれよ』
この時の私は気づかなかった。この後に起こる出来事を…。