触れたいのは、あなただけ


目が覚めると、知らない家にいた。

ここどこ…

「目が覚めた?」

目が合ったのは、見たことのある女の人。

「今、浜野先生呼ぶわね」

養護の先生だ。

私、寝ちゃったんだー…浜野先生の車で。

自分でもびっくりした。

浜野先生は男の人なのにー…


「じゃあ、私が家まで送ります」

「すいませんが、お願いします」

部屋の外から聞こえる会話。

浜野先生は部屋に入っては来ない。


「新井、家には連絡入れといたから。帰ったらゆっくり休めよ?また、学校でな」

部屋の外からそう言われた。

「…っ」

何か言いたい衝動に駆られる。


「じゃあ、僕は帰ります」

待って…


待って!!



「浜野先生!!」




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