触れたいのは、あなただけ


行く宛もなく、とぼとぼと街中を歩く。

家にいるお母さんが心配ー…

だけどあの声…あの存在が私に恐怖を植え付けた。

夏なのに、身体がガタガタと震える。


「キミ、震えてるけど泣いてんの?」


ビク。

気付くと、数人の男に囲まれていた。


「慰めてあげようか?」

や…めて。来ないで。


「さっきより震えてるー。かわいい」


近付かないで!!

触らないで!!




「いやー!!!」




怖い!!!!




< 9 / 26 >

この作品をシェア

pagetop