由良先輩はふしだら





「わ〜!人いっぱ〜い!」


「ほんとすごいね休日」



無事に電車から降りて、スムーズにテーマパークの入り口を通過することができ、私たちは入り口付近でパーク内をぐるっと見渡す。


久しぶりに来たけど、新しいアトラクションもいくつか増えたみたいで、盛り上がりがよくわかる。


「はい、先輩!」


そう言って、取り出したカチューシャを由良先輩に手渡すと、先輩ははにかみながら受け取ってカチューシャを頭に付けてくれた。


「どう?これで一人前のクマになれた?」


先輩が、腰に両手を当てながらドヤっとした顔をする。


「っ、か、可愛いです!先輩!とってもよく似合ってます!」


イケメンが可愛いものをつけた時の化学反応ってこんなにも凄まじいんだと感心してしまうほど、今の先輩は眩しい。


かっこよくて可愛くて。
カチューシャも耳も喜んでいるよ。


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