由良先輩はふしだら


「先輩!本当に可愛いです!写真撮っていいですか!タダでとは言いませんから!お金ならちゃんと……」


先輩のあまりのかっこかわいさに戸惑いを隠しきれなくてあわあわとしてしまう。


「ちょ、男に可愛い連呼とかなしだから。写真もダメです」


由良先輩はそう言いながら、私の頬を両手で挟んでブチュとした。


「うっ、どめんなさしゃい……」


「絶対美子の方がよく似合ってる。前世クマだったんじゃって思うぐらい」



「えっ、ぜ、前世?」



前世クマって、それってどうなんだろうか。



「はい、時間なくなる、早く行こ」



先輩はそういうと、耳付きカチューシャのついた私の頭を優しくポンポンとしてから、再び私の手を取って、先へと歩き出した。


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