由良先輩はふしだら





「それずっと見てるね〜」


「一生見ます!本当に最高の思い出になりましたもん!」


お昼休み、いつものその階段で大好きな先輩と昼食をとりながら。


初デートで先輩と撮ったプリクラを見つめてはニヤニヤする。



「見てください!先輩ほんっとうにかっこいいです!しかもお耳つき!眼福です!」


見ていたプリクラを先輩に向けて見せる。


こんなにかっこいいと自分にうっとりしちゃうもんじゃないのかと疑っちゃう。


「俺はジェットコースターの時の美子の顔がほんっとうに好きだけどな〜」


「あ〜!先輩またそんなこと言う!狙ったわけじゃないですし……」


「あれ待ち受けにしたいぐらい」


「や、やめてくださいよ!」


必死な私を見て、先輩がクククッと可笑しそうに笑う。


こうやって2人の時に先輩が笑ってくれることが何よりも嬉しくて。


栞に、嫌がらせのこと相談しろって言われたけど、できるわけがない。


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