由良先輩はふしだら
「美子ちゃんの好きってさ、その程度のものだったの?」
「えっ……」
日高先輩の低い声に少しびっくりした。
「切り替えるって何?いらないって言われて、ハイそうですかって引き下がれないところまできてるからこんなになるまで広真のことで悩んでるんでしょ?無理じゃん」
「無理って……そんなこと言われても」
私が一番痛感している。
頭ではもう先輩との関係は終わりとわかってていても気持ちではどうすることもできないくらい、由良先輩でいっぱいで。
「広真と過ごして、広真のこと少しでも知って、それでも美子ちゃんは、まじで広真が美子ちゃんのこといらないと思ってるの?」
「だって……そう言われてしまったんです、重いって、私のことは女としては見れないって、先輩、顔も見てくれなくて……」
頭がまた痛くなる、熱のせいもあって余計。
熱を持った涙がポタポタと落ちる。