由良先輩はふしだら
「でも良かった。勝地がいつも通りで。なんだかんだ教室に勝地いないと、しっくりこないっていうかさー。だから、早く治してよね!」
「……いつも通りじゃねーよ」
「えっ、」
こっちをまっすぐ見つめた勝地が、なんとなく距離を少し縮めた気がした。
「本当は、ちょっと弱ってるって言ったら?」
「……弱ってるの?」
「さぁ、小柴が判断してよ」
「判断って……」
また、近くなった。
勝地との距離。
「人間、弱ってるとなにするかわかんねーよって、話」
っ?!
突然、身体がフワッとして横になる私の身体と、私を上から見つめる勝地。
……なに、これ。
勝地、足怪我してるのに、こんなことしたら……。
「勝地、足……」
「大したことねぇよ。小柴、人の女になった自覚ちゃんとあんの?」
「えっ、」