由良先輩はふしだら


「へ〜、彼氏が修学旅行でいない時に?ほかの男の家に?へ〜」


「待ってください先輩!本当にただただ心配だっただけですし!」


「ソファに座って一緒にケーキ食った仲じゃん」


っ?!


ちょっと、勝地?!
あんたまじなんなの今日!!

私が先輩に怒られるのを見るのがそんなに楽しい?!それとも、私がだらしのない女だって先輩に呆れられて別れてほしいとか?!


「ちょっと、勝地!あんたまじ……」


「まぁまぁまぁ、広真朝から怒りすぎだって〜」


私たち3人のやり取りを時折笑いながら見ていた日高先輩が、間に入って、由良先輩をなだめる。


「散々美子ちゃんのこと利用してたバチが今当たったんだよ。怪我してるのにごめんね、勝地くん」


「いえ。まぁ、でも、広真先輩、あんま余裕こいてると知らないですよ、ってだけは伝えておきますね」


勝地はそう言って、少し片方の口角をあげると、振り返ってスタスタと行ってしまった。


なんなのよあいつ、由良先輩に、なんの恨みがあって……。

< 289 / 300 >

この作品をシェア

pagetop