由良先輩はふしだら
「先輩顔真っ赤です」
「……うるさい。当たり前。ずっと会いたかった子が目の前にいるんだから」
「……っ、」
まっすぐそんなことを言われると、こっちだって心臓が持たなくて。本当にずるいよ先輩。
「美子は?どうなの」
「そんなの……メッセージで散々言ったじゃないですか!」
「ちゃんと顔見て、声に出していってほしい」
さっきまで、子犬みたいに丸くなって見えたのに。
もう、あっという間に先輩のペースで。
「っ、会いたかったです。大好きな先輩に」
日を空けて、改めてそういうと、何だかすごく恥ずかしくて、私まで顔が熱くなる。
「うん、俺も」
先輩は、そういうと、グッと距離を縮めてきて。
「前の日、もっとキスしとくんだった」
「へっ、」
先輩の綺麗な顔が、すぐ目の前。