由良先輩はふしだら
ちょっかい?
は?
ちょっかいを出したのはお前の方だろ。
「女子にキャーキャー言われて調子乗ってんなよ」
っ?!
「…別に調子とか乗ってないっすよ」
無理やり笑顔を作ってそう言い返す。
「あそ。とりあえず、2度と保健室に行くなよ?振られたくせに」
っ!!
宮脇は片方の口角だけをあげると、勝ち誇ったような顔して、俺の横を通り過ぎていった。
愛菜は─────
愛菜はあいつのどこに惚れてんだよ。
どこがいいんだよ。
年下に向かって、自分の生徒に向かってあんなことを言うような奴が好きなのか?
訳がわからない。
「由良くーん!どこいってたの?」
「わー!由良くん帰ってきたー!」
教室に入ると、女子たちが一気に騒ぎ出す。
だるい…。
美子も、お前らも、俺のどこがいいんだよ。
嫉妬深くて、人の好意を利用する最低な俺なのに。
愛菜も、美子も、この子たちも───。
みんなバカだ。