由良先輩はふしだら





「どう?」


公園のベンチに先輩と並んで座って。
パクッとクレープを一口かじって口の中に含むと、先輩がそう聞いてきた。


フレッシュな苺とレアチーズの相性は抜群で、一瞬で口の中を幸せにする。


「すっごい美味しい!クレープの生地もモチモチで!ありがとうございますっ、由良先輩」


私がそうお礼を言うと「喜んでくれてよかった」と言って先輩も、自分のクレープを頬張った。


ティラミス味のクレープ。
ほろ苦そうなコーヒーソースの色が、なんだか先輩によく似合っている。


「んっ、これうま」


口の端についたクリームを、親指で拭って舐めてそう言う由良先輩は、セクシーでカッコいい。


そういう仕草がサラッとできて様になるんだもんなぁ。


本当、自分がそんな彼の隣を座っているなんて夢見心地だ。


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