由良先輩はふしだら


「ふーん。全部小柴の妄想?」


「はぁー!?なんで栞も勝地もおんなじ反応なの?!妄想じゃないわ!」


栞も横で「似たようなこと私も言った」と笑う。
笑いごとじゃないよ。地味に傷つくんだからね!


「だって小柴と広真先輩とか、ほんと似合わねーもん」


「うぅ、ひどい!勝地のバカ!」


そんなこと一番私がよく分かってるよ。
でも、そばにいられる特権ってこんなに嬉しいんだって、気付いちゃたんだもん。


「んーまー、次告白する子が現れるまでの短い時間をせいぜい楽しむが良いさ」


勝地は「泣いても励ましてやらんぞ〜」と言って、プリントを持って、ベランダを後にした。


「なんなのよあいつ!」


「……勝地、素直じゃないからねぇ〜」


そんな栞の小さな声は、勝地の言葉にカチンときていた私の耳には届かなかった。

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