由良先輩はふしだら
再び美子の唇を奪った時にはもう、彼女の手からは力が抜けていて。
呼吸が荒くなっていた。
頭の中の愛菜と、今目の前にいる美子の反応、2つが同時に俺をさらに熱くさせる。
美子の手首から手を離して、そのままその手で、今度は美子の素足に触れる。
スカートの中まで手をスーッと伸ばして、太ももに到達した時。
「あっ、あの……」
美子が、目をウルウルとさせながらこちらを見ていた。
初めてだ。
こんなところで止められるなんて。
「ん?どうした?……いや、かな?美子、俺のこと好きだよね?」
ここまでされて、この後俺がなにをしようとしたかわからないなんて言われれば、飛んだ鈍感だ。
「はっ、はい、好きです。大好きです。だけど……その」
口ごもる美子。
いや、そうだ、冷静に考えればそうだ。
キスだけで腰を抜かしちゃうような子だもんね。
「ううん、ごめんごめん。いいよ。俺が悪かった。美子が可愛くご飯食べてるもんでつい」
そうやって、眉毛を下げて謝ると、美子がホッとしたように顔色を変えた。