HARUKA~愛~
夏の終わりと共に玄希くんの闘病生活もようやく終わりを迎えた。
それによって私達は次第に会う機会が減って行った。
2週間に1回の定期検診が1ヶ月に1回になり、2ヶ月に1回になり、私達はお互いのいない時間をそれぞれに過ごしていた。
気づいたらクリスマスケーキを食べ、年越しそばを食べ、おせちを食べて冬を越えようとしていた。
私の誕生日まであと約1ヶ月と迫ったある日のこと。
入学して半年以上経っても尚、病院に通い続けていた私は母が来るのを待っていた。
いつものベンチ、いつもの時間に私はやってきたが、母の姿はなかった。
急な仕事でも入ったのかなと何にも不思議に思わずに私はただ待ち続けた。
待ち合わせ時間を30分くらい過ぎた頃、母はやって来た。
待ちくたびれて母に思いっ切り飛びつくと、私の髪に生ぬるい水が染み渡った。
驚いて顔をあげると、母は瞳に涙をいっぱい溜め込んで必死に流れを食い止めていた。
「お母さん…?」
「晴香…ごめんね」
この時既に母は末期の膵臓癌だった。
それによって私達は次第に会う機会が減って行った。
2週間に1回の定期検診が1ヶ月に1回になり、2ヶ月に1回になり、私達はお互いのいない時間をそれぞれに過ごしていた。
気づいたらクリスマスケーキを食べ、年越しそばを食べ、おせちを食べて冬を越えようとしていた。
私の誕生日まであと約1ヶ月と迫ったある日のこと。
入学して半年以上経っても尚、病院に通い続けていた私は母が来るのを待っていた。
いつものベンチ、いつもの時間に私はやってきたが、母の姿はなかった。
急な仕事でも入ったのかなと何にも不思議に思わずに私はただ待ち続けた。
待ち合わせ時間を30分くらい過ぎた頃、母はやって来た。
待ちくたびれて母に思いっ切り飛びつくと、私の髪に生ぬるい水が染み渡った。
驚いて顔をあげると、母は瞳に涙をいっぱい溜め込んで必死に流れを食い止めていた。
「お母さん…?」
「晴香…ごめんね」
この時既に母は末期の膵臓癌だった。