HARUKA~愛~
「はるちゃん、パンケーキ、おいしかったぁ?」
ヤツは聞いて来た。
生クリームのように甘くて今にもとろけそうな声で。
私は仕方なく答えてやった。
「おいしかったよ、すごく、すごく」
正直な感想だった。
これも毎回のこと。
ヤツが私にくれるものは何でも美味しいし、毎回私の好みにドンピシャなんだ。
悔しいけど、ヤツは私を分かっている。
私以上に私を知っている。
「開放するねぇ」
ヤツは優しく腕を離した。
一瞬、ほんの一瞬、寂しかった。
離れて行く温度が恋しかった。
私の感覚は麻痺していた。
「おい!!アオハル!イッシー!」
宙太くんが全速力で走って来て、ヤツに飛びかかった。
大型犬が飼い主の小さい男の子に飛びついたみたいな感じだった。
ペロペロ舐める代わりに宙太くんはヤツにヘッドロックをかました。
「イッシー、遥奏のアオハルに手ぇ、出してねえよな?」
「うん、だいじょぶ」
「アオハル、ほんとか!?」
私は、なんとなく頷いた。
自分でも分からない。
なんとなくウソをつきたくなった。
「なら、いいとしよう。じゃあ気を取り直して食べ直そうぜ!」
「はるちゃん、何か食べる?」
ヤツは何事もなかったかのように笑っていた。
ヤツの顔を見ると無性に甘いものが食べたくなってしまうのは何故だろう。
私はふわふわパンケーキスペシャルを頼んでペロリと平らげたのだった。
ヤツは聞いて来た。
生クリームのように甘くて今にもとろけそうな声で。
私は仕方なく答えてやった。
「おいしかったよ、すごく、すごく」
正直な感想だった。
これも毎回のこと。
ヤツが私にくれるものは何でも美味しいし、毎回私の好みにドンピシャなんだ。
悔しいけど、ヤツは私を分かっている。
私以上に私を知っている。
「開放するねぇ」
ヤツは優しく腕を離した。
一瞬、ほんの一瞬、寂しかった。
離れて行く温度が恋しかった。
私の感覚は麻痺していた。
「おい!!アオハル!イッシー!」
宙太くんが全速力で走って来て、ヤツに飛びかかった。
大型犬が飼い主の小さい男の子に飛びついたみたいな感じだった。
ペロペロ舐める代わりに宙太くんはヤツにヘッドロックをかました。
「イッシー、遥奏のアオハルに手ぇ、出してねえよな?」
「うん、だいじょぶ」
「アオハル、ほんとか!?」
私は、なんとなく頷いた。
自分でも分からない。
なんとなくウソをつきたくなった。
「なら、いいとしよう。じゃあ気を取り直して食べ直そうぜ!」
「はるちゃん、何か食べる?」
ヤツは何事もなかったかのように笑っていた。
ヤツの顔を見ると無性に甘いものが食べたくなってしまうのは何故だろう。
私はふわふわパンケーキスペシャルを頼んでペロリと平らげたのだった。