HARUKA~愛~
「ハル、探したよ!やっと会えた!」

「どうしてここに…」


私がそう聞くと、遥奏は照れくさそうに笑いながら答えてくれた。


「クリスマスはやっぱり一番好きな人と一緒にいたいじゃん。ハルに会いたいって思い続けてたら、奇跡が起こったんだよ。ハルのこと、偶然駅で見かけて、慌てて追いかけて来たんだ。そしたら、ここだった」


遥奏はいつだって私の太陽。

私を探し、ちゃんと見つけてくれる。


「遥奏…あの…」


私が話し出そうとすると、遥奏がぎゅっと抱きしめた。

その力強さと息遣いに体が硬直して呼吸が出来なくなる。

遥奏の腕の中、すっぽり埋もれてしまった私に遥奏が白い息を吐きながら、優しい口調で言った。


「ハル…。ハルは1人じゃないから。俺がついているから。24時間365日、ハルのことを思ってる」

「…遥奏…」


遥奏は優しい。

本当に優しい。

どんな時も私を包み込んでくれる。


その優しさに私はいつも甘えてばかり。

もっと頼れって前に言われたけど、もう十分、遥奏に私の心、預けてるよ。


「ハル…大好き。ずっとずっとずーっと、大好き」

「本当に?本当に私のこと、好き?」

「うん。本当に本当に本当に…大好き」


今まで感じていた不安が吐息のように静かに消えていった。



私は素直になりたいと思った。

大切な人に私の気持ちをちゃんと伝えたいと思った。

高鳴る鼓動で言葉がなかなか出てこない。


「遥奏…」

「何?」


言わなきゃ。

ちゃんと言わなきゃ。

遥奏に伝えるんだ。

ずっと温めてきた私の気持ちを…。


「私も…遥奏が大好きだよ」


私の言葉は夜空に溶け込んでいった。
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