優しい悪魔に溺愛されてます
『そうと決めたら、準備をしようか』

そう言うとアルは大きなクローゼットの扉を開ける

クローゼットの中は昔の、外国のお姫様が着るような、レースをあしらった可愛らしいドレスや、ドレスにはおとるものの可憐な洋服、まるで女の子の夢をたくさん詰め込んだ宝箱の様だった。

アルは、おもむろに一着洋服を取り出すと

『君に似合うと思って揃えてみたんだけど、どう?
気に入った?』

驚いた、素直に驚いた私のために時間をさいてわざわざ用意してくれた。

そのことに気がついた時、嬉しくて
胸が、暖かくなった。
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