プレシャス~社長と偽りの蜜月~
PART7*復帰
「秘書に復帰する?」
「ええ。いつまでも、家に引きこもってばかりはいられない。私も職場復帰して、離婚に備える」
「離婚には応じない」
雅人はネクタイを首許から抜き取りながら強い口調で返した。
「貴方が私を愛していても、私は貴方を愛していない。
私の愛していたのは亡くなった彼氏の仁志よ」
「その名前を口にするなっ!」
雅人は苛立つように怒鳴った。
「雅人にとっては恋敵だもんね・・・」
「何が恋敵だ!?俺とアイツを同じ土俵に乗せるな・・・」
「仁志が生きていたら、雅人とは結婚しなかったわ!」
「・・・」
「貴方が私達を追い詰めたのよ」
母から訊いた私と仁志は無理心中をしたんだと。
車が落ちた現場にはブレーキ痕が残っていなかった。
車は事故ではなく、意図的に崖下に落ちたんだと。
「ええ。いつまでも、家に引きこもってばかりはいられない。私も職場復帰して、離婚に備える」
「離婚には応じない」
雅人はネクタイを首許から抜き取りながら強い口調で返した。
「貴方が私を愛していても、私は貴方を愛していない。
私の愛していたのは亡くなった彼氏の仁志よ」
「その名前を口にするなっ!」
雅人は苛立つように怒鳴った。
「雅人にとっては恋敵だもんね・・・」
「何が恋敵だ!?俺とアイツを同じ土俵に乗せるな・・・」
「仁志が生きていたら、雅人とは結婚しなかったわ!」
「・・・」
「貴方が私達を追い詰めたのよ」
母から訊いた私と仁志は無理心中をしたんだと。
車が落ちた現場にはブレーキ痕が残っていなかった。
車は事故ではなく、意図的に崖下に落ちたんだと。