田島探偵社
お願い
シャツをチェアに掛けて、汗を拭きながら腰掛けた‥ビールを一口‥
「あ‥浩二さん?
二人の出会いに、乾杯したいのに‥」
「あっ、す‥ すみません‥つい‥」
「ううん、改めて‥
乾杯‥ 」
「か、乾杯‥」
「じゃ‥本題に入るわね‥」
彼女の話は、平たく言うと、猫がたまに外出して、帰ってこないこと
探すのはピエールだけでは、大変なこと
そこで、ゼウスのなついた、浩二さんを、専属の探偵にしたい、と‥
「うーん‥専属ね‥」
「浩二さん‥
あの子‥ゼウスが外出した時だけでいいのよ‥
あの子を探して、連れてくるだけでいいわ‥
少し考えてみて‥」
そこまで話して、彼女は、テーブルにサングラスを置き、ハットをチェアに置いて‥ビーチを振り返った
「浩二さん?
あなたには簡単な事よ‥」