田島探偵社






文さんのあまりにもさりげない、しかし大胆な発言の為に、一瞬時の止まった2人でしたが‥


「奥様でしたら、ちょうどいいです!私の話を聞いて下さい。」



ピエールのシャルへの思いは分かります

あの事があって、彼の中で色々な感情が、彼自身を苦しめていることも分かりました。

いつも冷静なピエールが、感情を剥き出しに話しているのですから‥



「お前さんの話は、だいたいわかった。
しかし、根本的に、何故君達が今の?生活になったのか、ソイツを知りたいんだ。」

「ですから、それは‥」

「俺が言ってんのは、君じゃなくて彼女の方!
一体、彼女に何があったのか‥
知りたいんだ。
話しても、幼少時代どころか、15才以前の記憶も無いって事だし。」

「それは‥確かにそうですが‥」

「何か、すごく複雑そうな話なのねぇ‥私は事情がわからないし、今日は帰るわ‥お店の準備もあるし‥浩二さん、後でね‥」

「ああ、悪いな‥」






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