秘め恋
ユミの案内で更衣室にやってきたアオイは、うっとりと羨望のまなざしでユミを見ていた。
雰囲気からして色っぽいユミは、親友の真琴と似通うものがある。艶のある髪は腰までの長さがあり、ユミが身につけている薄手の服が体のラインをくっきり映し出してとても色っぽい。
水着に着替える前から分かっていたが、肌の露出面が増えてなおさら思う。ユミの豊満な体は主張が強かった。ここへ来る途中の砂浜で何人かの男性に声をかけられたのもユミの影響だった。
ユミちゃん、美人でスタイルもいいなぁ。年下の子なのにかっこいい! モデルさんみたい!
先日アオイがショップ店員に選んでもらったのはフレアタイプのトップスとスカートがついている水着で、気になる部分を隠しつつ可愛く見えるデザインに仕上がっている。サイズも体に合っていたし何より可愛い。
しかし、体のラインを隠さないユミのビキニ姿を見てしまうと、アオイは自分の胸が貧相に思えガッカリしてしまうのだった。女として色々ダメな気がしてしまう。
「アオイちゃんの水着可愛いね〜。私もフレアトップスにしたかったけど結局これ」
「いいんじゃないかな。ユミちゃんモデルさんみたいですごくかっこいいよ。スタイル良くて羨ましいなぁ」
「んー。この胸のせいで体目当ての男ばっか寄ってくるから逆に損してるよー。変に隠すとかえって強調されるから今は開き直って見せる方向で行ってるけど」
「体目当てなんてひどいね! でも、その感覚分かるかも」
アオイは自分の過去とユミの話に共通点を見つけた。
「私も、付き合った後イメージと違うって言われてすぐ振られてきたし」
「最悪じゃん! アオイちゃん可愛いし勝手な幻想抱かれるのも分かるけど、こっちからしたら『は?』だよね」