夜のオフィスは波乱の幕開け
翌日になり指定された赤坂の和食屋へ向かうと女将に奥の個室へと通された。
智一は自分がこのような高級な料亭に来たことがないので、いくらぐらいかかるにか内心びくびくしていると、千和と千和のご両親が先に待っていた。
はじめまして大野智一です。斎藤千和さんと交際させていただいております。
これよろしかったら、ご家族で召し上がってください。
昨日、大量買いした銘菓のいくつかを手土産にと渡した。
これは御丁寧にありがとうございます。
申し遅れました。わたし千和の父の斎藤孝でこちらは妻の和香奈です。
今日はよろしくお願いします。
こちらこそよろしくお願いします。
なんだか緊張感漂う挨拶になったが、どうにかなるかなと智一は考えていたが
そう甘くはなかった。