夜のオフィスは波乱の幕開け



   貴族と言っても、ずいぶんと昔のことさ。


  まだ、その名残が屋敷や調度品に面影にあるだけでね。



  そして、なによりそのことは今の時代になんの意味も持たないよ。


   そう答える智一の目は、真剣で、まっすぐ射抜くような鋭い目をしていた。



  うん、そうだね。大切なのは今を生きてる私たちがど、どうあるべきかだもんね。



  そうそう、だから千和には、この先ずっと俺のそばにいてほしいな~




   って思うわけよ。


  おっと、もう着いちゃったね。


   今度の休みにはさ、結婚式場を見学しにいかないか?



   結婚式を挙げるとしたら、かなり時間がかかるしさ。


  はやめはやめに動きたいからさ。



  うん、もちろんだよ。休みはあけとくね。
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