あの日みた月を君も
5.選択
5.選択
「それ受けるー!」
ショウコは、自分の膝をバンバン叩きながら笑った。
「何が何でも観に行くわ!雪が降ろうと嵐が来ようと!」
私の配役を交代したら、えらい設定の役だったって話をショウコにした。
ソフトクリームを斜めからなめ上げながら、ショウコは尚も笑っている。
「それにしてもさ、リョウがイケメンに抱きしめられてキスされるなんてさー。ほんと見物じゃん!」
「人ごとだと思って。」
「まぁ、今後の練習だと思って、せいぜい楽しんでやりなさいよ。」
「楽しめないわよ。」
「でも、これが縁でそのイケメン君と何かあったりしてぇ?」
「それが大問題なのよ。」
私はこないだの事件を思い出して、大きくため息をついた。
「何?大問題って。」
ショウコは目を丸くして私の冴えない顔をのぞき込んだ。
あれは、二日前のこと。
以前稽古の前に、わざわざうちのクラスまで私の様子を伺いにきていた3人組みの女子達。
カスミの話によると、大山ヒロのファンクラブ第一号らしい。
ファンクラブって一体なんだ?!って話は、まぁ置いといて・・・。
放課後、学祭の稽古を終えて、一人で帰ってたら、私の腕がぐいっとすごい勢いで引っ張られた。
振り返ると、その3人組み。
ものすごい形相で私をにらみつけていた。
とりわけ真ん中に立ってた背の高くて、少し茶髪に染めてる子。
制服のスカートも膝上で明らかに加工をほどこしている。
割と偏差値高くて真面目な学生が多い中で、明らかに目立った存在の女子だった。
「な、何?」
思わず、圧倒されて、その女子達を見上げる。
「それ受けるー!」
ショウコは、自分の膝をバンバン叩きながら笑った。
「何が何でも観に行くわ!雪が降ろうと嵐が来ようと!」
私の配役を交代したら、えらい設定の役だったって話をショウコにした。
ソフトクリームを斜めからなめ上げながら、ショウコは尚も笑っている。
「それにしてもさ、リョウがイケメンに抱きしめられてキスされるなんてさー。ほんと見物じゃん!」
「人ごとだと思って。」
「まぁ、今後の練習だと思って、せいぜい楽しんでやりなさいよ。」
「楽しめないわよ。」
「でも、これが縁でそのイケメン君と何かあったりしてぇ?」
「それが大問題なのよ。」
私はこないだの事件を思い出して、大きくため息をついた。
「何?大問題って。」
ショウコは目を丸くして私の冴えない顔をのぞき込んだ。
あれは、二日前のこと。
以前稽古の前に、わざわざうちのクラスまで私の様子を伺いにきていた3人組みの女子達。
カスミの話によると、大山ヒロのファンクラブ第一号らしい。
ファンクラブって一体なんだ?!って話は、まぁ置いといて・・・。
放課後、学祭の稽古を終えて、一人で帰ってたら、私の腕がぐいっとすごい勢いで引っ張られた。
振り返ると、その3人組み。
ものすごい形相で私をにらみつけていた。
とりわけ真ん中に立ってた背の高くて、少し茶髪に染めてる子。
制服のスカートも膝上で明らかに加工をほどこしている。
割と偏差値高くて真面目な学生が多い中で、明らかに目立った存在の女子だった。
「な、何?」
思わず、圧倒されて、その女子達を見上げる。