さくら 咲け
手を洗い終わってスタスタ廊下を歩いていると、誰も寄り付かないような場所から話し声が...
だ、誰だろ...
「こーくんっ!
なんて私と同じ係になっちゃったのよう!」
「だ、だってそれ以外どうしようもなかったし、しょうがないだろー!?」
男の子と女の子の2人かな?
「こーくん保健係行けばよかったじゃないッ」
「アカリこそ!お前が保健係やれば良かっただろ!?
なんで俺にばっか文句言うんだよ!」
こーくん?アカリ??
どっかで聞いたことあるような...
「大体、お前が保健やってれば、金井さんが俺と一緒にレクになってたのにさぁ!」
「え、私?」
あ、声出しちゃった。
「ちょっと!こーくんひど...キャァァァ!
麻奈ちゃん!?」
私の姿を見るなりすごい悲鳴をあげた朱里ちゃん。
ちょ、ちょっと、人を化け物みたいに!
「ななな何でここにいるの!?もも、もしかして聞いてた!?」
あまりにも切羽詰まった様子で言われたから
「うん...」
ついこたえてしまった。
ご、ごめん...。