さくら 咲け


女の子が走っていった4組の方を眺めていると、またもやガッと肩を掴まれた。今度は何!?




「ちょっと、何あれ?」



花穂ちゃん!?顔怖いけど...。



「誰、あれ」



「知らない...」



「行くよっ!」



「えぇ!?」




手首を掴まれて引っ張られる。




「良太いますかー?」



さっきの女の子は4組の教室のドアのところで叫んでる。



そしたらしばらくしてだるそうな顔をしながら良太くんが教室から出てきた。



「あ、良太いたー!あのさ、辞書貸してくんない?」



「はぁ?同じ学年のやつから借りろよ」



「別にいーじゃん
久しぶりに話したかったし?」



「まぁいいや、ちょっと待ってて」



そう言って教室に戻ってまた出てくる良太くん。



「ほら」



「ありがとう!あとでチョコあげる!」



「いらないし」



「でもごめんねっ、学校に持ってきてないんだ~
あとで家に持ってく!」



「聞けよ」



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