さくら 咲け


なんて、なんて優しいんだろう、良太くんは。



私が傷つけたのに。



私の心配?



やめてよ。もっと好きになる。



もう、好きになっちゃいけないのに。また、傷つけちゃうかもしれないのに。



「2人は、お似合いだね。お互いを大事にしてる。」




先輩に言われて、ドキンとする。



私、大事に出来てますか?蔑ろにしていませんか?



「でも...、私傷つけたからもう...」


「ここで諦めたら、余計傷つくよ、お互い」


「...私もう、良太くん傷つけたくないです」


「だったら、もう十分だよ!

もう1回、挑戦してみてくれる?
良太のために」



良太くんの...ために



「......はい!」


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