さくら 咲け


──ギュッ



!!



良太くんが、優しく私を抱きしめた。



「良太くんっ、」


「ありがとう

好きになってくれてありがとう」



抱きしめたまま、良太くんは言った。


お礼を言わなきゃいけないのは私の方なのに。



「私も、なかなか素直になれなくてごめんねっ、」


「いいんだよ。結局届いたんだから」


「う、ん」


「あー、嬉しい。こんなに嬉しいことあったの初めてかも。


あー、麻奈ちゃん大好き」



私の頭をわしわしとなでる。



「ちょ、良太くん
ちゃっかりそういうこと言うのやめてよっ、免疫ないからドキドキする...」



頭をなでた手が、すごく優しくて、どうしようもなく照れる。



「もー、可愛いこと言うなぁ麻奈ちゃん。

俺の言葉にドキドキしてくれるなんてな~」


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