さくら 咲け


「おはよ~!」
「おはよ!」



班の集合場所に行くと、朱里ちゃんと花穂ちゃんがもういた。



「おはよう

男子はまだ?」



「日向くんは来てるよ。
今、先生と打ち合せしてる」



班長って大変だなぁ



「今日も沙奈ちゃんと一緒に来たんだね」



「仲いいね~」



2人が驚いたように言う。



「そうかな?」



「そうよ~

私、2つ下の弟いるけどそんな仲良くないわ~」



のびのびとした口調で花穂ちゃんが言う。



「たしかに、この年齢でまだ仲いいのは珍しいってよく言われるけど、そんな事言ったら圭介くんたちもそうじゃない。」



私がそう言うと、2人は目を見開いてこっちを見てる。


2人とも同じようにニヤけた顔なんだけど、笑っていいのかな?



「ど、どうしたの?」



2人がいつまで経っても声を発しないので、つい私が発してしまった。



「だって、ねぇ?」



「ねぇ?」



ちょ、2人で目を合わせてなにしてるの

気になる



「な、何?」



「だって、麻奈ちゃん、圭介くんって...」



あ、言ってなかったっけ。



「どういう経緯でこうなったのかしら麻奈ちゃん??」



いや、2人を騙そうとした訳じゃないんだよ。



つい最近のことだったし、私がちょっと舞い上がってただけで、別に2人にわざと言わなかった訳では、




──ニヤリ



「ふふふ」



「ふふふ」



「これは、電車で問いたださなければなりませんね。」



「ですね。」



2人とも、笑顔が怖いです。


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