さくら 咲け
結局、そこから先は圭介くんが荷物を持ってくれて、私は花穂ちゃんと手を繋いで歩くことになってしまった。
「着いたぁ~!」
広場についた。
「圭介くん、荷物ごめんね。もう持てるよ。
花穂ちゃんも、手、ありがとう。」
「ん?あぁ、気にしないで。
せっかくだから、集合場所まで持つよ。」
圭介くんは平然とスタスタ歩いていく。
重くないのかな。
「も~。ほんとにこれからこんなこと勘弁ね!」
「ご、ごめん花穂ちゃん...」
「私だけじゃない!班のみんなに」
「ごめんなさい...」
私が誤ったのを見て、花穂ちゃんはフンッの鼻を鳴らして集合場所へと向かった。
「ふふ、花穂ちゃんツンデレ~」
横で朱里ちゃんがそう呟く。
「そうなの?」
「うん。
花穂ちゃん、麻奈ちゃんのこと心配してたと思うんだ~
ひとまず、元気そうでよかった」
ニッコリと笑って言う朱里ちゃんに、私は「ありがとう」と言って集合場所に向かった。