さくら 咲け
しばらくおしゃべりしてると、スパーンと部屋のドアが開いた。
「もう消灯時間よー!
寝なさーい!」
そう言ってまたバタンと閉められるドア。
隣の部屋も全く同じことを言われてる。
学年主任の女の先生。この人は夜のおしゃべりを許してくれない人っていうのはなんとなくわかってた。
「じゃあ、寝よっか」
「寝るの?」
「ひとまず電気消そうよ」
「そうだね」
ドア側から花穂ちゃん、朱里ちゃん、私、の順番に敷かれた布団。
自分の布団に潜り込んで寝る...わけが無い。
「恋バナ、だね」
そう。
学校行事での泊まり事といえば、女子の恋バナ。
「もちろん
麻奈ちゃんと朱里ちゃんの聞きたいな~」
そう言ってニヤける花穂ちゃんに、
「もちろん花穂ちゃんのも聞くからね?」
私がそう言うと、
「私は言わないよ~」
と言って逃げる花穂ちゃん。
「あっ!ずるいよ!」
「誰から言う?」
「んー、やっぱさっき呼ばれた麻奈ちゃんでしょ。」
にんまりしながら言った花穂ちゃん。
「え」
「そうだね」
それに朱里ちゃんも同意して...
「えええ...」
2人からの視線が強い。
「.........何から話せばいいの?」
ええい、もう、これからは...林間学校テンションだ!!(投げやり)