さくら 咲け
「バ、バレてた......。」
朱里ちゃんはそう言ってうなだれる。
「まぁまぁ、いいじゃない?
どんなところが好きになったのか、教えて?」
私が聞くと、朱里ちゃんは
「しっかり周りが見えるところ。」
とこたえた。
「へぇ~?そうなんだ。
ただおちゃらけてるだけかと思った。」
「ち、違うよ!周りを見えてるからこそ、盛り上げられるんだよ!」
花穂ちゃんの言葉を聞いて慌てたように反論する。
「へぇ~
朱里ちゃん、中野くんのことよく見てるねぇ」
花穂ちゃんが感心したように言うと、朱里ちゃんは「う、うん」と照れたように言った。