さくら 咲け
「おはよー...」
「おはよう麻奈ちゃん
随分テンションが低いねぇ」
学校について朱里ちゃんに挨拶する。
「うう~そうなんだよ。
来る時沙奈に、体育祭の季節だねって...」
「あー...確かにそろそろ体育祭だ...」
「うう...やりたくない...」
「おはよう
うわっ、何で二人してどんよりしてるの
梅雨はまだ先よ?」
ちょうど来た花穂ちゃんに驚かれて、私たちは、体育祭のことを伝えた。
「あーたしかにね~
でもさ、体育祭って、自分だけじゃないじゃん?」
「ん?どゆこと?」
思わせぶりな花穂ちゃんの発言にまゆを潜める。
「つまりね、自分がやるのは嫌かもしれないけど、好きな人のカッコいいところ見れる絶好の機会なのよ?」
「「はっっ!!」」
私と朱里ちゃんは同時に変な声を出す。
そうだね...そうだよ、圭介くんの、めちゃくちゃカッコいいところ、見れるじゃん。
「楽しみになってきた...」
私の言葉に、花穂ちゃんはニンマリしながら「でしょ?」と答えた。