さくら 咲け
「私からかぁ...」
私と花穂ちゃんは、次に続く言葉を待つ。
「えっとぉ...
つ、付き合うことになりました!」
顔を真っ赤にしながらそう言った朱里ちゃん。とっても可愛い。
2人が両思いなのはわかってたけど、実際くっつくと嬉しいね。
「やっとか~」
「え、待って花穂ちゃん、なにそれ、知ってたの?」
花穂ちゃんの言葉に朱里ちゃんは何か引っかかったみたい。
「え?」
「やっとってどういうこと!?」
「2人がくっついたって」
「な、なんで、え、知ってた?」
いきなり私に振られて、ビックリしながらも「うん」と答えると朱里ちゃんは手で顔を覆って「な、なんでぇぇ」と言った。
「なんでって、そのままだよ」
「私、ずっと中野くん麻奈ちゃんのこと好きなのかと思ってた...」
「なんでよ」
どこからそうなったのかわからない。とこをどう勘違いすればそんな考えになるの。
「中野くん、麻奈ちゃんと話してると楽しそうでっ、」
「そう見えただけだね」
「だね」
「少なくとも朱里ちゃんが一番中野くんに愛されてたよ」
その言葉を聞いてまた顔を赤くする朱里ちゃん。
「ね、どういう風に付き合ったの?
告白はどっちから?」
「えっ、えーと、中野くん...」
「なんて?なんて言われた?」
「ずっと好きだったから、付き合ってほしいって...って、こんぐらいにしてお願い!恥ずかしすぎて倒れそう!」
「ははっ、ごめんごめん、朱里ちゃんがあんまりにも可愛くてさ」
「~っ、もう!次!花穂ちゃん!!」
「うげ」
ちょっと花穂ちゃん、次自分ってこと忘れてたの?