僕らの空
担任の『解散!』という合図と同時に俺は席を立った。
3組のHRはもぉとっくに終わっていて、生徒たちはそれぞれ新しい友達との会話を楽しんでいた。
教室にはいくつかの人だかりが出来ていたが、その中でも1番大きな人だかり。
そこに圭介はいるのだとわかった。
仕方なく俺は3組の教室の隅に座り込んだ。
「はぁ…」
坊主頭の奴らを見るといまだに胸のどこかが苦しくなる。
ポケットに入れたままの左手…
肘が痛む。
日常生活には支障はないと言った医者の言葉。
支障はないと言ったじゃないか。
なのに、なぜ…
なんでこんなに腕が軋む?
右手で強く左腕を握った。
「くそっ…」