僕らの空
「おーす!行くか?」
「蒼汰おせぇよ!笑」
教室の奥から陸と隆也が顔を出す。
「へぇ。じゃあお前らは幼稚園からずっと一緒だったのか。」
「まぁな。バスケも好きだけどサッカーもやってみたいって思ってたんだよな!」
陸は気が合うし乗りも良くて、話しやすい奴だった。
「なぁ、蒼汰は何してたの?」
「…俺はやきゅ…」
野球と言おーとしたが、隣を走って行った野球部の掛け声で掻き消された。
「え?何??」
「あー…早く行こうぜ!そろそろ笙ちゃんが呼びに来ちゃうよ。」
そうせかして速足で進んだ。
話しても仕方ない。
わかってもらおうとも思ってなかった。
ただ同級生の仲間もいいなって思ったのも確かだ。