僕らの空
入学式
俺には親友と呼べる人間が一人いる。
三浦圭介(ミウラケイスケ)。
中学時代は陸上部部長をやっていて、ルックスは完璧。
明るく優しい性格から、いつでも周りに人がいて
いろんな人から頼りにされるような奴だ。
初めてこいつに話しかけられた言葉。
「お前、なんで作り笑顔ばっかなの?」
作ってるつもりはなかった。
でも、俺の中の何かに気付いてくれたような気がしたんだ。
嬉しかったけど、同じくらい悔しかった。
最初はそんな圭介が俺は大嫌いだった。
大嫌いだからこそよくぶつかり合った。
でもそうしてるうちに俺はいつの間にか、圭介だけには心を開くようになった。
圭介の心も知った。
全然違うのだけど、俺達はどこか似ている。