僕らの空
「入学おめでとう!」
「おかげさまで。」
笙ちゃんが圭介を見て言った。
「格好いい友達だなぁ。蒼といい勝負なんじゃね?笑」
「蒼には負けますよ、サッカー部の方ですか?」
蒼には負けますよって…
そんなこと思ってないくせに。
「そうだよ!君もサッカー部入るの?」
ちらっと圭介を見た。
圭介は陸上部に入るものだと思い込んでいたから、誘ったことはなかった。
「俺は…また陸上かな。」
なんでそんなさびしそうな顔したんだ?
「蒼、もうちょい先輩たちと話してくだろ?俺は先いくね。んじゃ失礼します。」
「え?ちょっと圭介、待てよ!…??」
俺も先輩たちに頭を下げて圭介を追いかけた。