愛され婚~契約妻ですが、御曹司に甘やかされてます~
返事をする前に、自分から彼の胸に飛び込んだ。
「わっ」
そんな私を、しっかりと抱きとめる腕。
ずっとこうしたかった。
離れたくなんかなかった。
「瑠衣、立てないほどにボロボロじゃないか。しかも酒くさいし。ほんと、目が離せないよな。こんな女は初めてだよ。俺がいなくてヤケになってたんだろう。羽目を外しすぎだ」
「言わないで」
「はははっ」
抱き合いながら話す。
「車で俺が通りかからなかったら、誰かにさらわれたかもしれないんだぞ」
「誰も私を連れてなんかいかないわ」
「またそんなことを言う」
彼の声が身体に響いて、ようやくこれは現実なんだと実感した。
「瑠衣ちゃん、大丈夫?」
背後から、先ほどの合コンにいた男性の声がした。
ふたりで彼を見る。
「通りすがりの方ですか。ありがとうございます。彼女の連れです」
奏多さんに言った直後、彼の顔色が変わった。
「え。マジ?え……」
奏多さんの顔を知らない社員などいないだろう。
月に一度は、終礼があるのだから。
「わっ」
そんな私を、しっかりと抱きとめる腕。
ずっとこうしたかった。
離れたくなんかなかった。
「瑠衣、立てないほどにボロボロじゃないか。しかも酒くさいし。ほんと、目が離せないよな。こんな女は初めてだよ。俺がいなくてヤケになってたんだろう。羽目を外しすぎだ」
「言わないで」
「はははっ」
抱き合いながら話す。
「車で俺が通りかからなかったら、誰かにさらわれたかもしれないんだぞ」
「誰も私を連れてなんかいかないわ」
「またそんなことを言う」
彼の声が身体に響いて、ようやくこれは現実なんだと実感した。
「瑠衣ちゃん、大丈夫?」
背後から、先ほどの合コンにいた男性の声がした。
ふたりで彼を見る。
「通りすがりの方ですか。ありがとうございます。彼女の連れです」
奏多さんに言った直後、彼の顔色が変わった。
「え。マジ?え……」
奏多さんの顔を知らない社員などいないだろう。
月に一度は、終礼があるのだから。