愛され婚~契約妻ですが、御曹司に甘やかされてます~
そのとき。
部屋のドアの向こうから、声がした。

「かっなたちゃーん。遊びましょー」

ふたりでパチッと目を開け、ドアのほうを見た。
「開けていい?服は着てる〜?まさか裸じゃないだろうな」

ずいぶんとにぎやかな人が、ドアの向こうにいる。

「奏多さん。誰?」

彼のほうを見ると、頭を抱えていた。

「龍だ。呼んでないのに、また勝手に来やがった」

彼がそう言った瞬間、ドアが開いた。
「開けちゃうよ?ほら、開いた」

龍さんは、私を見てニカッと嬉しそうに笑う。

「瑠衣ちゃん。相変わらずかわいいね。どう?あれから気は変わった?奏多から俺に乗り換える準備は進んでる?」

< 171 / 184 >

この作品をシェア

pagetop