愛され婚~契約妻ですが、御曹司に甘やかされてます~
中野さんに対しては、海斗には感じないような胸の高鳴りを感じていたのに。
「どうして迷惑なんて言うのー。自信なんて、あるわけないよぉ。本当に好きだったのにぃ」
思わず呟いた私を、海斗がベッドからチロッと見た。
「うるさいな。だから、瑠衣には俺がいるって言ってるだろ。そんな男は忘れろ。泣くなよ。寝れない」
面倒くさそうに言う海斗を見て、やっぱり違うと思う。
「嫌だ。海斗なんて、好きじゃないのー。海斗も私を好きじゃないくせに~。なんで皆わかってくれないの〜」
「勝手にしろ。いつまでもそうやって泣いてろよ。バカ瑠衣」
海斗はプイっと顔を背けると、目を閉じた。
彼を部屋から追い出すのを諦めて、私はヨロヨロとバスルームに向かった。
このまま海斗と結婚なんてことになったら、長年憧れてきた私の恋のロマンスはどうなるの?
こうしてドキドキすることもないまま、海斗のそばで年を取ってしまうの?
『私、有森瑠衣は二十八才で、恋愛経験はありません!ですが只今、婚約者もどきの長澤海斗に流されそうになってます!成り行きで結婚しちゃいました!えへっ』
そんなふうに自虐的なことを話す未来の自分の姿を考えて、背筋がゾッとする。
本当に……笑えない。
冗談じゃなく本当に、外堀を埋められてしまう。
そう考えて、心から恐れる。
本当に無理。
海斗とあんなことや、こんなこと。……できるわけがない。
海斗は本当に私がいいのだろうか。
私を女性として、扱える……?
尋ねれば、彼はきっと笑いながらこう言うはずだ。
『瑠衣のことは、目を瞑ってなら抱けるだろうな。一応、生物学的には女だしな。くだらないことを聞くなよ。あはははっ』
頭をブンブンと大きく振った。
やめてー。
「本当に嫌だ。なんとかしないと」
ベッドで寝ている彼に聞こえないように、再び呟いた。
「どうして迷惑なんて言うのー。自信なんて、あるわけないよぉ。本当に好きだったのにぃ」
思わず呟いた私を、海斗がベッドからチロッと見た。
「うるさいな。だから、瑠衣には俺がいるって言ってるだろ。そんな男は忘れろ。泣くなよ。寝れない」
面倒くさそうに言う海斗を見て、やっぱり違うと思う。
「嫌だ。海斗なんて、好きじゃないのー。海斗も私を好きじゃないくせに~。なんで皆わかってくれないの〜」
「勝手にしろ。いつまでもそうやって泣いてろよ。バカ瑠衣」
海斗はプイっと顔を背けると、目を閉じた。
彼を部屋から追い出すのを諦めて、私はヨロヨロとバスルームに向かった。
このまま海斗と結婚なんてことになったら、長年憧れてきた私の恋のロマンスはどうなるの?
こうしてドキドキすることもないまま、海斗のそばで年を取ってしまうの?
『私、有森瑠衣は二十八才で、恋愛経験はありません!ですが只今、婚約者もどきの長澤海斗に流されそうになってます!成り行きで結婚しちゃいました!えへっ』
そんなふうに自虐的なことを話す未来の自分の姿を考えて、背筋がゾッとする。
本当に……笑えない。
冗談じゃなく本当に、外堀を埋められてしまう。
そう考えて、心から恐れる。
本当に無理。
海斗とあんなことや、こんなこと。……できるわけがない。
海斗は本当に私がいいのだろうか。
私を女性として、扱える……?
尋ねれば、彼はきっと笑いながらこう言うはずだ。
『瑠衣のことは、目を瞑ってなら抱けるだろうな。一応、生物学的には女だしな。くだらないことを聞くなよ。あはははっ』
頭をブンブンと大きく振った。
やめてー。
「本当に嫌だ。なんとかしないと」
ベッドで寝ている彼に聞こえないように、再び呟いた。