片想いレンズ
「最初は私の撮った写真褒めてくれて、それで簡単に好きになってた。

ずっと、みてたら、好きなところが増えていった。気がついたらどんどん好きになってた。」





「どんなところですか?」



奥屋くんが下を向いたまま尋ねた





「意地っ張りな所、でもほんとは優しくて、泣き虫な所

でも、多分1番は私が守ってあげなきゃって思った所」



「守る?」





「そう、あの人優しくて、優しすぎて、そのせいで昔ヒドい火傷して、そのくせ自分なんか幸せになっちゃいけないとかって思ってて、


それ聞いて、私が守らなきゃって、」



おもった。



「それって、辛くないの?」




ぶっきらぼうな声が耳を撫でる




「辛くなかった、だから1番はじめ、好きな人ができたって聞いたとき、ちょっと嬉しかった。

いっぱい応援しようって、私がサクを助けるんだって、



でも、やっぱり辛かった。」





泣きそうになるのを隠そうとして、しゃがみこんだら、背中にあったかいものがあたった




「馬鹿なんですか、あなたは」




そう言って、奥屋くんが、背中をさすってくれた








  
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