福があるにも程がある! 〜残りものは、噂のイケメン御曹司でした〜
「大丈夫じゃないって……優佳がそんな風に緊張してると、私の方が緊張しちゃうからやめてよ」
「あはは、そうだよね。でも、意外と明日にはけろっとしてると思うよ」
「本当?」
私の問いに「本当、本当」と言って笑った優佳。その姿に少し安心した私は、目の前のミルクティーを喉に流し込む。
「そんなことよりも、本当に麻美も頑張らないと。結婚、したいならアラフォーになるまでがラストチャンスだからね」
ぐったりさせていた上半身をぴんと起こし、何を言いだすかと思えば私の心配をし始めた優佳。
一体、さっきまでの緊張はどこへ飛んで言ったのだろう。と疑問に思いながらも、私は彼女の言葉を真摯に受け止めた。
「そうだよね。もう、婚活パーティーなんかじゃなくてもっと確実に結婚相手を見つけられるような場所に行くしかないよね」
「結婚相談所か、逆に出会い系アプリを使ってみるとか? ほら、単なる出会い系じゃなくて、あの結婚雑誌出してる会社がプロデュースしてる結婚を前提にした付き合いを求めてる人しか使わないやつ」
「あー、なるほど」
「実際に私のお姉ちゃんの友達はそのアプリで結婚したらしいよ」
「それもありかも」