福があるにも程がある! 〜残りものは、噂のイケメン御曹司でした〜


その後、副社長をライバル視し始めてしまった永田くんは常に私の隣をキープし続け、二次会では優佳からの質問攻めに合ってしまったわけだけれど。


「みんな、ちょっと勘違いしてるからね? 私と西宮さんは別にそんな関係じゃないって何度言ったら分かってくれるの」

「でも、本当に仲良さそうじゃないの」

「本当ですよ!もし何かあるなら隠さずに言ってください!」


結婚式から三日が経った、週の真ん中。水曜のお昼休み。私は、食堂で一緒に社食を食べていた永田くんと優佳に必死で弁解を試みていた。

しかし、何日かけて弁解しても、優佳と永田くんは私が西宮さんと何の関係もないという事を理解してくれようとはしない。

まあ、それも、全てはあの人……西宮さん本人が原因なのだけれど。


「だから、本当に西宮さんとは何もなくて……」

「おっと、奇遇だね。今日もご一緒してもいいかな?」

「あー、もうっ!またなんでこんなタイミングで来るんですか!やめてください!」


私達のいる四人席へ寄って来ると、ハンバーグ定食の乗ったトレーを両手にずけずけと私の隣に腰をかけたのは、噂の西宮さん。

私は、ダンッ、と拳をテーブルにつけると西宮さんを睨みつけるようにして見た。

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