【超短編】明日、またね!
明日、またね!
真っ赤な茜色の夕陽が鮮やかに、私達を照らしてる。
その好景さえも今は億劫に思える。
「明日、またね!」
「うん。・・・またね。」
私の顔色はさぞかし悪かったのだろう。
いつも笑顔の君の顔が若干ひきつっているのがわかる。
・・・明日、君はこの町を出て行く。
それを聞いて、君と離れるのが辛くなった。
楽しかった毎日がなくなると思うと、
またね!が笑って言えなくなった。
またね!がいつか、サヨナラになるんじゃないかって不安になった。
ちょっと前まで【またね】の言葉が一番安心できたのに・・・。