クロユキ
「梨衣子ともおそろいだね!」


茶髪の少年が少女にまた話しかける。



オーナーはずっと黒猫を見続ける。




「ニャー」




猫が可愛らしく鳴く。




オーナーにはそれが、






叫び声のように聞こえた。







− ねぇ、シロ。−



−あの日から、何年経ったんだろう?−



− あんな辛い世界より、−





− 今のほうがマシでしょ?−






− あの日、ボクが願ったのは−








ボクとシロを、











コウカンしてください。






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