1日10分、俺とハグをしよう


私に断られて、泣きそうになってくれている





「…うん。」





そこまで、私のことを好きでいてくれた




…ねぇ、バイトばっかりで一緒にいる時間を作れなくてごめんね


話し合おうとしないで、一方的に別れを告げてごめんね


陸のこと、ちゃんと信じてあげられなくて、ごめんね





「ありがとうね」


「…え」





こんな私と付き合ってくれて、

好きになってくれて、


今も想ってくれて、



泣きそうになってくれて、




ありがとう。





「…私、陸と付き合えた時間、すごく楽しかった。幸せだった」


「…うわ、それ、ずるい…」





ふはって、顔を上げないまま笑い声をあげる陸


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